事業再生の現場から!再生コンサルタント日記

2008年11月24日

銀行融資を受けるには、既存銀行融資を圧縮して格付けを上げる!

銀行は、債務者の決算書等の内容の調査・評価に
関して「定量調査」を行い、それに加えて、
債務者の事業の状況や外部環境、社長の資質等
数値では評価できない項目について「定性評価」を行います。
定量調査と定性調査を元に債務者の総合的な
「評点」をつけ、その評点をもとに、格付け1〜11等の
「財務格付け」を行い、最終的に<正常先>、
<要注意先>、<要注意先のうち要管理先>、
<破綻懸念先>、<実質破綻先>、及び
<破綻先>等の「債務者区分」を行います。
一般的に<破綻懸念先>以下は融資対象外と
いわれています。

その1:定量調査
定量調査は、安全性・収益性等の各観点から、
財務分析の指標を算出します。
その中で、債務者として特に重視したい項目として、
例えば次のような項目があります。
●債務超過解消年数
・・・(今後の利益(主に税引後利益)が
自己資本充実に寄与し、債務超過を何年で解消できるか)
●借入金要償還年数
・・・(現状の借入残債を、現時点での返済余力
(税引後利益+減価償却費等)により何年で返せるか)

融資を受けるには、返済原資となる収益力が十分あり、
自己資本の蓄積がなされており、
並びに既存の融資残高が適正水準でなければならない
・・・ということが明白です。
赤字体質から脱却できず、自己資本を食いつぶし、
現状の収益力からは残債を返済するのに30年、
40年・・・かかる状況であれば残念ながら、
新規融資を受けるのは困難であり、
既存の融資の継続も困難であるケースが
ほとんどであるものと思われます。
逆説的かもしれませんが、新規融資を受けるには、
既存の融資残高を減らすことです。既
存の融資残高を減らすには、本業を高収益体質に
変え返済力を向上させ、
また遊休不動産処分〜借入返済等によりスリム化を図ることです。
おいしい料理を食べるには、お腹を減らして、
体内で消化できる強い体質を作ることです。
キーワードは、「高収益体質への脱皮」、
「スリム化を含めた既存の借入金残高の圧縮」、等です。

その2:定性調査
メガバンク〜地銀〜信用金庫・信用組合と
各種金融機関が有りますが、メガバンクが
総合評点に占める定量評価のウエイトが
ほとんどである一方、
信金・信組の地域金融機関ほど、
総合評点に占める定性評価のウエイトが
大きいといわれています。
したがって、地域金融機関との取引が多い
中小企業の社長としては、
定量評価に加えて定性評価を高める
いっそうの努力が求められるのです。
定性調査では、社長の経営方針の有無、
コミュニケーション力等に加え、
「経営改善計画書」を重視している金融機関が
多いようです。
「経営改善計画書なんて作ったことがない」と
おっしゃる社長さん!
作ったことはなくても、社長の頭の中には、
日々「この苦境を何とかしなければ」との
思いからくる苦悩、暖めているアイディア、
等あふれているのではありませんか?
それを、経営改善方針として箇条書きで列挙し、
予想損益計算書あるいは予想キャッシュフロー計算書に
数値で落とし込むのです。
まずは立派な文章ありき・・・ではなく、
まずは、方針は思いのまま、数値は大まかなもので
作ってみるのです。見映えは二の次と考えましょう。
キーワード「高収益体質への脱皮」が最も重要であり、
その結果「スリム化を含めた既存の借入金残高の圧縮」は
可能となるのです。

銀行に対して、今まで以上にアピールが必要な時代となっています。

なお、事業再生.comのHP「ダウンロードお役立ち資料各種」にも、
いくつか経営改善計画書・事業計画書の例を掲示しておりますのでご参照ください。
(千々波)



 

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