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2008年08月19日
リスケに応じる銀行の真意って?
リスケジュール(以下、リスケ)とは、返済条件の緩和のことをいいます。
例えば、業績悪化で資金繰りに苦しむ中小企業が、長期借入金に対する
毎月の返済額を150万円から50万円に下げてもらうよう、銀行に対して交渉し
認められることを、リスケと呼んでいます。
近頃、リスケ要求はそれほど珍しくありませんが、銀行は基本的に
これに応じたがりません。
リスケに応じると要注意先の中の要管理先に分類されます。
要管理先になれば、銀行は所定の貸倒引当金を積まなければならない
ため、それだけ利益が減ってしまいます。
よって自己資本を食い潰しかねないリスケに対し、消極的なのは当然です。
リスケを認めると、延命にはなるが、最終的に最悪債務者企業は潰れると
考えます。リスケに応じるのは銀行として、すぐに潰れられると困るからです。
そんなときは、とりあえず延命させておいて、取れる資産や押さえられる
債権がないかどうか探します。
銀行は基本的に企業を助けるためにリスケを承諾しているわけではないのです。
銀行にリスケを受け入れられたとホッとしてはいけません。
その後には、厳しい回収が待っている可能性が高いのです。
(田中)
2008年08月18日
資金繰り〜赤字覚悟の受注を続けると・・・
下請企業は、景気低迷・競争激化の中、
最大の固定費である従業員の給料を捻出する為、
社員を遊ばせておくわけにはいかず、
やむなく赤字と承知の上で受注してしまうことがあります。
社長さんとしては、百も承知のうえの苦渋の判断なのでしょう。
この赤字受注があくまでも単発・スポットであればよいのですが、
「やむなく」が続くと、いずれ資金繰りに大きな影響を及ぼします。
いうまでもなく、銀行借入金の返済は「税引後利益+減価償却費」
の範囲でないとできません。赤字受注ひいては赤字経営が続くと、
返済原資たる利益は期待できなくなってしまいます。
また「借入金返済の為の新規借入」は、いずれ限界が来ます。
そのときはリスケジュールを銀行に求めるしかないとお考えの
社長さんもいらっしゃるかもしれませんが、
リスケジュールはあくまでも応急措置に過ぎません。
収益構造が、単発の赤字受注はあるものの会社全体のすう勢として
黒字基調であるのならよいのですが、
そうでなければ企業のあるいは事業の生き残りの為に、
高付加価値分野の拡大という経営努力が求められることとなります。
再生可能性の有無とは、仮に借入金がなければ十分な営業利益を
稼ぎ出す会社の「存在意義」の有無なのです。
(千々波)
2008年08月13日
銀行の使命は極大回収!?
債務者が破綻しそうになって、銀行のとろうとする行動は最大限回収できる方法です。
しかし、みすみす破産させてわずかばかりの配当(無担保部分の回収)を得る
のではなく、再生を進めることにより破産するよりも回収額が多くなる場合、
そちらをとるということです。これが経済合理性です。
会社分割では、銀行の理解を得て、以下の様なケースがあります。
簿価において総資産5億円に対し負債が10億円あり、5億円の債務超過になっている
ケースで、その会社を分割し新会社を設立します。
旧会社の資産の5千万円を新会社に分割し、負債10億円をそのまま残します。
新会社は、資産5千万円、負債はゼロで株主価値は5千万円です。
この新会社の株式を第三者であるスポンサーに、5千万円で買い取ってもらい
株式売却代金を銀行への返済に充当するのです。
負債10億円に対する銀行の回収率は、5%です。
一方、このまま自己破産となった場合、銀行の無担保部分の配当はわずかです。
なぜなら清算B/Sに引きなおすと総資産5億円は大幅に減少し、負債10億円は拡大し
配当率は5%に届かないケースが多いからです。
銀行は、目先の極大回収にとらわれず、組織再編の手法で、逆に極大回収が
実現するということなのです。
(田中)
2008年08月11日
差押と仮差押
「差押」は、債権者が延滞債務者に対して、
貸金返還訴訟により債務名義(確定判決のこと)を
取得した上で、強制執行として行われます。
一方、債権者としては、訴訟等に時間をかけている間、
債務者が差押の対象となる財産を隠匿したり、
財産を換金して「財産を散逸」させるおそれがあります。
そのため、債権者は、債務者が対象財産を
処分できないように「仮差押」により暫定的に押さえて
現状の保全をはかっておいたうえで
(いわゆる『ツバつけ』)、
その後、裁判→勝訴→債務名義化(確定判決)
→差押・強制執行へ移行するものです。
債務者にとって、仮差押・差押いずれの場合も、
不動産であれば事実上処分不能、預金であれば
引出し不能、となります。
(千々波)
2008年08月05日
担保や保証人がいなくてもできる資金調達!
資金の調達先といえば銀行というのが中小企業の常識であるが、
銀行に頼らない直接金融による資金調達の方法、それが少人数私募債の
発行である。
これからは資金調達を金融機関に頼って会社を運営していくという
従来のやり方では生き残っていくことが難しくなってきており、
独自に資金調達をすることも必要となってきています。
当然、事業計画書が必要となりますが、日頃から経営者として、
投資家に事業の夢を語ることが大切です。
その夢を達成するために不可欠な手段として、投資家の資金を
使わせてもらって、夢につながるその事業に使いたい、ということを
強く伝える必要があります。
基本的に顔の見えるネットワークである縁故者からの資金を
間違いなく、大事に使わせて頂くという謙虚な姿勢が重要です。
(田中)
2008年08月03日
金融機関対策〜カギは銀行交渉?
いよいよ返済資金に詰まったら、最初に銀行に行って
交渉するのが返済条件の変更(リスケ)だ!
金融機関は、どこも「稟議」が、最も大切な承認手続きである。
だから、債務者は、稟議応諾してもらえるような数値や計画書を
金融機関に提出すればよいのである。
だからといって、いい加減な計画書を提出すればすぐに見抜かれて
しまう。
銀行が要求する事業再生計画書は、弁済計画書である。
本来、返済計画だけでなく経営改善等を織り込んだ内容で
なければならない。
銀行の稟議書に添付する資料は、銀行側から見れば金融機関ごとに
どのくらい返済する力があるか?
そこが一番知りたいのだ!
また、資産等の売却で借入金はどのくらい圧縮できるのか?
具体的なことが知りたいのです。
将来、売上をこのくらい見込めます。と主張したところで、、、
参考程度で、それよりも向こう半年〜1年の資金繰りや資産等の
売却計画の方を重視しているのです。
このようなことを再生計画に織り込めるかがポイントなのです。
(田中)
2008年07月31日
社長ができる会社の健康診断!〜決算書チェック編
(損益計算書項目)
●売上高に占める借入金比率で見てみましょう!
借入比率 50%
金利だけで利益が飛んでしまう実質赤字状態。金融機関の債務者区分は
要注意先。銀行からの借入は不可能状態で、再生を決断すべきです。
借入比率 60〜70%
倒産寸前状態!金融機関の債務者区分は破綻懸念先。
借入できる先は、高金利の業者です。
早急な銀行対策と再生スキームにのっとった債務圧縮が不可欠です。
借入比率 100%
完全な破綻状態!金融機関の債務者区分は実質破綻先。
形を変えて再生する緊急手術が必要となります。
●当期純利益が黒字のケースでは?
年間の借入金返済原資(税引き後当期純利益 + 減価償却)で
現在の借入金総額を何年で返せるかです。
(借入金総額 − 正常運転資本)÷ 返済原資 = 要償還年数
要償還年数10年以上は、会社ドックで診てもらってください。
経営改善で治療が必要なケースでもあります。
(貸借対照表項目)
●資産の部の勘定科目で見てみましょう!
「貸付金」「仮払金」「立替金」が計上されていると・・・
金融機関に説明がつかなければ、0評価となり債務超過に転落。
不良在庫や不良債権等も評価ゼロです。遊休不動産も時価評価
されますので、含み損のある不動産は対処が必要です。
債務超過になると金融機関の債務者区分は正常先ではなくなります。
よって銀行からの資金調達もできない! ことになりますが、
新たに融資してくれる先を探すより債務圧縮に動いてください。
(田中)
2008年07月29日
事業再生〜非弁行為
事業再生の場面で、時折社長さんに申し上げることがあります。
「銀行交渉は社長が自分でやるのですよ!」
リスケジュール交渉・再生スキームの提案等のため、
銀行に事業再生.comが社長さんと同行訪問する場合があります。
ただ、その場合当事者はあくまでも社長さん自身であり、
社長自身の言葉で交渉することとなります。
事業再生.comは、社長さんのアドバイザーとして
必要に応じて補足説明をする立場となるわけです。
弁護士法で、「弁護士でない者は、報酬を得る目的で
法律事件に関して、
鑑定、代理、仲介もしくは和解その他の法律事務を
取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることが
できない。」と定められており、
この法律に違反する行為を『非弁行為』といいます。
すなわち、当事者本人ではない事業再生.comが、
債務者の代理人然として(あたかも代理人のように振舞って)
単独で対債権者交渉を行うべきでは有りませんし、
金融機関との交渉をご本人抜きではできません。
事業再生.comは、社長に対する、
銀行交渉がスムーズに進む為のスキーム案の提案・
交渉のシナリオ案・交渉の各場面における対応案等の
アドバイスを行う立場となります。
(千々波)
2008年07月23日
事業再生を成功させるためのポイント!
それは、可能な限り早く決断することです。
事業再生に入る時期が遅れると、再生にかけられる
現金が減っていきます。
ずるずると無理して借入金を返済する行為は、大事なお金を
捨て金にしてしまいます。
そうならない為にも早く決断し生きたお金にすることが重要です。
ギリギリまで延ばして、決断しても再生そのものが
不可能になるケースもあります。
再生にも費用がかかり、早期発見し決断、行動することが
事業再生を成功させるためのポイントであります。
(田中)
2008年07月17日
リスケ交渉失敗しないために・・・
リスケ交渉を行うにあたって、事前の準備が必要です。
事業を継続するに大切なことは、売掛金の入金を、
借入のない他の銀行口座に移しておくことです。
何故なら入金があった場合、借入返済に充てられて
しまうからです。
手形割引はどうなるの?
概ね銀行から手形割引は断られます!
手形割引なら債務超過、赤字の会社でも銘柄をみて
引き受けてくれる信金・信組が他にあるのです。
中小企業経営者の多くが、銀行からの借入に四苦八苦して
おられます。
経営改善に着手しようにも資金繰りが破綻してしまえば、
その時点で事業を継続できなくなります。
(田中)
2008年07月15日
競売が申し立てられる理由
銀行はむやみに競売に着手するわけではない。
競売を申し立てるには、それなりの理由がある。
借入金が約定どおりに返済されているのであれば、
債務者は「期限の利益」という権利を有しているので、
競売されることはない。
しかし、返済が滞り、債権者である銀行が催促したにも
かかわらず返済に応じないときは、競売が選択肢として
検討される。
銀行は、借入の返済目途が立たないのであれば競売で
担保処分するしか方法がないと考えるのである。
この場合、任意売却に応じれば問題はないが、
応じなければ競売しか残されていない。
つまり、返済もない、任意売却にも応じないのであれば、
銀行は競売しか手立てがないのである。
(田中)
2008年07月14日
創意工夫←経営改善←再生
事業再生を果すには、リスケジュールによる応急措置を経て、
必要に応じて組織再編(会社分割・事業譲渡等)他により
復活を模索する・・・等とよく言われますが、
「本業で十分生き残れるかどうか、存在意義があるかどうか、
営業CFで黒字基調かどうか」が大前提となります。
そのためには、高付加価値分野へのシフト、経費削減等の経営改善、
中身の改善が求められます。
経費削減・縮小均衡等には限界があり、真の経営改善のためには、
資金繰り改善・売上アップ・利益アップへの追及となります。
「それが出来んから、困っとるんやないか!」といわれそうです。
店舗の立地改善・集客アップのための移転は簡単に出来ないし・・・
既存の得意先からこれ以上の受注は困難だし・・・
できることはすべてやったが・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本当に「できることはすべてやった」のか、
創意工夫の余地はないのか、
社長さんに自問自答が求められます。
創意工夫で大きく経営改善したケースは、たくさんあるはずです。
今朝のテレビで
「ブログでのお客様の役に立つ情報の発信を継続して、
売上が3倍になった例」がありました。
ヒントとなりますね。
(千々波)
2008年07月08日
金融機関が見る経営改善計画作成のポイント!
売上を極端に増加させ黒字化するという計画は、
売れるはずという他力本願の計画である。
自分の力で黒字を達成するには、売上はあくまで
横ばいとし、原価・経費の低減で黒字化を達成する
具体的施策を立て、実行することである。
自分の力だけで黒字化がみえる計画は達成の可能性が
高い。したがって、どうみても売上アップ等達成が
難しいと判断される計画書は金融機関が認めない。
また、営業利益段階が来期末になっても赤字の計画は
やる気がないということであり、リスケにも応じて
もらえない。
ポイントは、経営者の再生の意思・意気込みがみえない
計画書は認めてもらえないし、債務超過企業、繰越欠損が
ある企業は、いつ頃解消されるかがみえることが必要である。
(田中)
2008年07月04日
自己破産はするな!
最近の再生事例は、事業再生コンサルタントと
弁護士、税理士の方々とチームを組んで手がけることが
多くなりました。
全体の再生スキームは事業再生コンサルタントが描く。
そのようにやっていけば、事業の再生は現実のものになります。
短期的な視点で法的整理をしないで、長いスパンで企業の
再生を支援する。多くの中小企業を再生させたいと考えて
います。スクラムを組んでやれば、自己破産する必要は
ありません。
(田中)
2008年07月02日
事業再生計画書の意味とは?
企業が将来にわたり継続的な発展を遂げるには、
将来の経営環境と現状の問題点を的確に把握し、
企業にとって重要な経営課題を常に認識しておく
ことが肝要です。
それぞれの企業で掲げられる経営課題は、将来の
業績を左右する重要なものと考えられます。
とりわけ、事業再生計画の策定を必要としている
企業に於いて、経営資源と時間的な猶予が限られる
なかでどのような経営課題に重点を絞り、具体的に
取り組んでいくかは企業の存続を左右する非常に
重要な問題となります。
つまり事業再生計画は、従来の路線で事業経営を
進めると破綻の危険がある企業が、今、意志を
固めなければならない最重要課題を抽出し、その
課題に対し具体的な検討を行って既続路線に乗る
ための道筋を描き、経営者が明確な意思決定を
することに大きな意味があります。
(田中)
2008年06月30日
地域力連携拠点事業の仕事を始めました。
事業再生.comは、個別のクライアントの支援に加え、
従来より各府県の中小企業支援センター、各商工会議所・
商工会のお手伝いを、
個別相談・セミナー等により進めております。
今般、今年度の国の中小企業施策の目玉である
「地域力連携拠点」事業に関して、
大阪府内の拠点のひとつである機関において、
専門人材として中小企業の支援を進めることとなりました。
地域力連携拠点事業は、中小企業の経営課題の複雑化に
対応して、経営力の向上等のさまざまな課題について、
ワンストップにて支援を行うものです。
支援の流れとしては、経営診断による状況把握〜
経営戦略の立案〜新たな販路開拓・事業転換・ビジネス
マッチング等により、きめ細かい支援を行います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
復活・生き残りを模索する中小零細企業にとって、
公的機関の利用も選択肢のひとつであるといえます。
(千々波)
2008年06月27日
事業再生における中小企業診断士の役割とは?
事業再生における中小企業診断士の役割として、
事業そのものを継続していくことが可能であるか、
また、事業そのものを継続させることが妥当であるか、
について判断することがある。
強み(他社に比べ優れた点)・弱み(問題点)を抽出し、
優れている点を伸ばすことで収益を改善し事業を
継続していくことができるか。
問題点を改善することで収益を改善することが可能となるか、
判断することである。
また、経営者、従業員との会話を通じて、問題点の整理と
意識改革を図ることを手助けすること等により、
経営改善計画の策定支援を行うとともに計画の実行を
お手伝いしていく。
そして、実施状況を確認し必要に応じて助言する。
つまり、経営者や従業員の背中を押すことが役割である
と考えられる。
(田中)
2008年06月24日
リストラに関する4つの視点
事業再生においては、キャッシュフロー改善のために経営の合理化(リストラ)が
必須となってくる。
リストラ策として、業種を問わず、不採算店舗の閉鎖、人件費の削減、賃料の削減、
その他販管費の見直しが一般的に想定されるが、大きく分けると
@事業のリストラ、A業務のリストラ、B財務のリストラ、C人事のリストラという
4つの視点があると思われる。
@事業のリストラ
事業のリストラとして不採算店舗や営業所の閉鎖や事業撤退等があげられる。
これについては、定量的な分析により、当該事業が会社全体のキャッシュフロー
に寄与していない、また業務リストラによっても改善が見込めないと判断される場合、
経営者の思い入れやしがらみなど排除して実行するべきである。
但し、店舗間や事業ごとのシナジー効果により単一事業による場合より
キャッシュフロー上のメリットがある場合、定量化して比較する必要がある。
A業務のリストラ
業務のリストラは、損益計算書の営業利益増大を目標とする。
具体的に、経費の内容を見直しすることによる諸経費の削減、人と仕事の
業務プロセス等を見直しすることによる営業利益を最大化しようとするものである。
B財務のリストラ
財務のリストラは、借入金返済等を含め貸借対照表の圧縮を前提に、収益率の
低い投資から高い投資へと見直しを行うことである。
そのためには、資産を時価評価し、個別の借入金利との検討が必要であり、
収益がそれを上回る、または下回る等の把握による最適な経営資源の配分が
必要となってくる。
特に、過去にキャピタルゲインを狙って購入した不動産や有価証券の売却も
検討の対象となる。
購入時と比較して時価が下回っている場合、売却損が出ることになるが、
早期のキャッシュイン及び利益圧縮による節税効果が見込めることになる。
C人事のリストラ
従業員からは、この人事のリストラが大きな問題となる。
私的再生の場合には、整理の必要性を十分に検討し、配置転換等により
対応できないかを検討した上で、退職金・解雇予告手当等フォローすることを前提に、
なるべく会社の状況を説明した上で、任意退職を勧奨する方法で行う必要がある。
その際、他の従業員のモチベーションや会社の風評等の影響を考慮に入れる必要が
あることを忘れてはならない。
(田中)
2008年06月18日
景気減速、倒産増で思うこと!
本日の日経新聞に掲載されている記事を読んで・・・
銀行の中小企業向け融資が減少している。景気減速で
中小企業の資金需要が後退したほか、倒産の増加を受け
銀行が融資条件を厳しくしたためだ。原材料高などに
苦しむ中小企業が増えるなか、資金繰りの悪化に融資抑制が
追い討ちをかける悪循環も懸念される。
(一部、日経新聞より抜粋)
昨年度の企業倒産は1万1,300件(帝国データ調査)と前年比
増加し、銀行は貸し倒れの拡大を懸念し融資の審査を厳しくして
いる状況がある。中小企業の借入返済の多くは、資金繰り償還に
依存しているなかで、今こそ経営改善に着手すべきである。
融資を受けたければ、銀行の格付けをアップさせる以外ない。
それには経営改善による収益力のアップを図ると同時にバランス
シートの改善に着手すべきではなかろうか。
(田中)
2008年06月12日
不当に拘束された預金を取り戻す?
預金というのは、法律的には消費寄託契約であり、
銀行は預金者からの請求があったらすみやかに
これを払い戻すことが義務づけられています。
貸付を理由に、担保にも入れていない預金を
下ろさせないなんてことは、預金の不当拘束です。
よく銀行は、
「この定期預金は、貸付金の見合い預金に
なっているので、事実上の担保です。」
「だから預金の解約はできません。」
と言います!
見合い預金という法律用語はありません。
「事実上の担保」という言い方は、
「法律上は担保ではない」
と銀行が認めていることなのです。
(田中)
2008年06月10日
経営者のやる気を阻む障害
小規模企業は、経営者が企業そのものであり、
経営者が不安や悩みを抱えていれば当然経営に
支障をきたしてしまう。
また、経営者が一人で多くの役回りをこなさなければ
ならないため、事業の推進に専念できる時間の制約も大きい。
小規模企業の事業再生では、ヒヤリングに十分時間を
かけて経営以外も含め、どのような課題を抱えているか
把握し、問題点の整理を行わなければならない。
特に、先行きに不安を感じており、支援の初期段階で、
経営者が抱えている不安の払拭に全力を尽くすべきである。
(田中)
2008年05月31日
経営者のやる気!?
銀行借入返済の正常化、つまり事業再生が可能かどうかの判断で
最も重要なのは、経営者に経営改善計画を実行するだけの意志と
能力があるかどうかである。
特に中小零細企業の場合、経営者の手腕に左右される部分が
大企業や中堅企業よりも高いといえる。
したがって、経営者が本気で改善や改革に取組まなければ、
どんなに立派な経営改善計画書でも絵に描いた餅となってしまう。
顧問税理士や事業再生コンサルタントと共同で作成したものであっても
構わないが、少なくとも内容や具体的な実施方法について経営者が
完全に理解していなければ実行は不可能である。
銀行の融資担当者は、経営者が経営改善計画の説明に来店した際には、
細かく計画書の中身について質問することで本当に理解しているか
チェックしているのです。一つひとつの数字や言葉の意味など、
自分が分かっていることでもわざと質問するのです。
そして何より重要なのは、「誰が、何を、いつまでにやるのか?」
という実行計画が明確にできているかである。
これらのことに対して1つでも答えられない項目があれば、
もう一度作成してもらい、答えるようになるまで繰り返すのです。
(田中)
2008年05月25日
本業で生き残る体質への脱皮が大事!
事業再生における再生可能性の有無について、
よく「営業利益あるいは営業キャッシュフローで黒字基調か
どうかがポイント」といわれております。
外科手術を行うにも、手術やその後のリハビリに耐えられる
体力が必要です。
事業再生の場面で、組織再編(会社分割や事業譲渡等)の
手法を用いて、身軽な形で生き残りを図っても、
本業で十分生き残っていけるだけの収益構造(体力)が
ないと成功しません。
選択と集中による付加価値の高い分野への経営資源のシフト、
生産工程の改善、経費の見直し等により、高収益体質への
脱皮を図るには、社長の「知恵」が最も大切です。
知恵を絞って、「他より先に」有効な一手を打つのです。
(千々波)
2008年05月19日
銀行の追加担保の要求!
銀行から融資を受けている中小企業が行き詰まり、担保物件を売却して
50百万円払ったものの、残債がまだ15百万円あるとします。
そこで、銀行が「追加担保を出してください!」と要求してくる。
断れば、「会社の不動産や個人の自宅に仮差押えをかける。」
これも銀行がよく使う脅し文句であり、こういった言葉に震え上がって
屈した中小企業経営者は多いと思います。
追加担保については、本来理不尽な要求ですから、応じることはありません。
(現実には、すでに坦保に入れる物件がないケースが多いと思います。)
勿論この場合、会社の他の物件や、個人の自宅の仮差押えを銀行が行う場合はあります。
しかし、実際ほとんど効果がありません。
仮差押えを受けた不動産が無担保物件であれば、効果がありますが、
いまどき無担保物件などまずないでしょう!
なぜなら無担保物件なら、とうに担保に入れて借入しているはず・・・
不動産の守り方については、今後メルマガにて配信予定です。
(田中)
2008年05月11日
信用金庫さんの訪問
当事務所には、時折金融機関の方(銀行、信金、ノンバンク
等)が訪問されます。
業界的には比較的信用金庫さんが多いのですが、
事業再生.comのホームページをご覧いただいて連絡を
いただいた上でお見えになります。
皆さん、目的は概ね同じです。
再生後の新会社に対する融資・あるいはその他再生関連の
借り換え融資等の獲得を狙っておられます。
当方としても、再生に関してファイナンサー・レンダーの候補を
たくさん持っていることは必要であり、
金融機関が事業再生.comに接触を求めてこられるのは
ありがたい限りです。
しかし、融資を申し込む側として
「融資の審査は厳しい。いけそうかなと思っていても結局融資が
出ないこともよくある」のは、大原則です。
お見えになった金融機関の方と会話をすると融資スタンスとして、
現実的には、会社が稼ぎ出す将来のキャッシュフローを返済原資と
とらえる、「ものの本」に書いてある絵に描いたような100%
「無担保融資」は、かなりハードルが高い感があります。
一方で、一部不動産担保を絡ませて残りは無担保融資であるとか、
融資期間20年以上(劣後ローンとまではいかないのでしょうが)の
長期貸し等魅力ある商品の提供に工夫しているという印象が
あります。
また、売掛債権担保融資を専門に行っているノンバンクからの
接触もありました。
融資を受ける側からすると使い勝手が良い商品になっていると
感じました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会社の形を変えて、身軽な形で再出発できるのであれば、
金融機関の会社を見る目はガラッと変わるということは
いえると思われます。
(千々波)
2008年05月07日
リスケ交渉〜銀行から追加資料を求められたら?
リスケ交渉へ銀行に行くときは、試算表と資金繰り表、それに経営改善計画書の
3つを用意して交渉に望んでくださいと過去に触れました。
その他、必要な書類を求められても、簡単に作成できて必要だと思えば提出すればよいのです。
資料は必要最低限にとどめるべきなのに、何故銀行は欲しがるのでしょう?
目的は、2つあります。
1つは、部門別や営業所ごとの損益を出させる場合などです。
部門別や営業所ごとの損益を出して、リストラ等のアドバイスをしてもらい、
追加融資が出るのであれば協力しましょう!?
もう1つは、この機会に全財産を調査することです。
不動産などは、融資をするときに銀行は決算書等で確認しています。
例えば賃貸物件の場合、入居者名簿などの資料です。
リスケ申し出なら、状況を知るための部屋数、家賃、入居状況などは
提出してもかまいませんが、入居者名簿は必要ありません。
銀行が知りたいのは、入居者名簿なのです。
それは、入居者の氏名がわからなければ差押さえはできないからです。
執拗に求められても、そのときは丁重に断ってください。
断ってもリスケの承諾に左右しません。
(田中)
2008年05月02日
5月19日、奈良でセミナー講師をいたします。
5月19日(月)13:00〜、
なら産業活性化プラザにて行われる、
財団法人奈良県中小企業支援センター主催の、
第4回中小企業経営セミナーにて、
事業再生.com千々波が、
第一部(13:10〜14:00)の講師をいたします。
概要は、
「事業再生〜よみがえれ!中小企業復活作戦〜
事業再生の現場をのぞいて見ると、 ・・・・・・・・・
等の、社長さんの問題意識が浮かび上がってきます。
その根底には、「何としても復活するぞ!」という
社長さんの執念があります。
銀行出身の中小企業診断士チーム「事業再生.com」が、
ナマの事例を交えて解説します。」
詳細は、
財団法人奈良県中小企業支援センターのHP,
→HOTなお知らせ
→第4回中小企業経営セミナー参加者募集(5月19日開催)
をご覧ください。
(千々波)
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2008年04月30日
資金繰り予定表は必要!
最近、事業再生.comは
府県の中小企業支援センターや商工会議所等公的機関のお手伝い
も進めております。
公的機関の個別相談においても、多いのが資金繰り予定表の相談です。
「資金繰り予定表は必要なの?」
資金繰り予定表は必要です。
社長の頭の中に、今後6ヶ月間程度の、必要資金の種類・額・時期、
その資金を手当てしなければならない時期・可能性、等がしっかりと
入っており、
かつ当面銀行に融資申し込みをする必要もなく、またリスケジュール
要請をする必要もないのであれば、必要ありません。
そうでなければ、
「○月に、○○に支払う資金として、○○百万円必要ですので融資を
申し込みます。」
「借り入れた資金の返済は、○月に、○○から○○の資金回収
○○百万が見込めるので、その資金で返済します。」
等の、資金調達・返済計画を資金繰り予定表で、銀行に示さなければ
なりません。
銀行が、資金繰り予定表の提出を求めなくて、融資・リスケが実現
すればそれに越したことはありませんが、それはあまり期待できま
せん。
「いつ、いくら必要で、いつどんな資金で確実に返済できる」と
いうことは、融資担当者の最も興味あるところであるからです。
(千々波)
2008年04月29日
リレバン時代の金融機関との付き合い方
これまでの金融機関との付き合い方は、
@銀行との取引実績
A経営者個人の能力や個人資産の有無
B支店長との関係
C決算書
といった知識があれば、銀行と付き合えた時代でもあった。
自己資本比率の低い中小企業の経営者は、いつも慢性的に資金不足が
起こるような仕組みであるから、第一の仕事は資金調達である。
金融検査マニュアルが発表された現在の付き合い方は、
@経営者の魅力や取引実績は軽視
A決算書による債務者区分の確定
B債務者区分に応じた取引条件の決定
等、金融機関は決算書による定量分析を重視するように変わっている。
中小企業の経営者は、銀行からの資金調達を考えているのであれば、
決算書を重視して、赤字決算になりそうであれば、役員報酬のカットや
社長個人への貸付金を資本へ組み入れするなどして金融機関が融資をしやすい
決算書をつくっていくことである。
(田中)
2008年04月23日
保証協会・政府系金融機関の債務免除
政府系金融機関(国民生活金融公庫、商工中金、中小公庫)は、
民間金融機関と違い、融資の返済が難しくなったときは、
貸出条件の変更には応じてくれますが、債務免除となると税金や郵貯等を
原資としているため、簡単には応じられないようになっています。
一方、保証協会は、返済が苦しくなると、据え置き期間を含む10年返済や
複数の借入金の債務の一本化等には応じてくれますが、破産または清算以前の
債務免除には原則的に応じてくれません。
保証協会へ金融機関から代位弁済される債権は、金融機関の期限の利益喪失後
に実行されますので、この段階で保証協会との話し合いは、どうやって残債務を
返済していくかということになります。
したがって、保証協会や政府系金融機関の債務免除は、法人及び個人が
破産などの法的整理で免責を受けたとき初めて確定しますので、破産等する
まで待たなければなりません。
(田中)
2008年04月20日
収益物件を売る〜注意が肝要です!
銀行は返済が滞りはじめると、担保の売却を求めてきます。
本社の建物や経営者の自宅の売却はあとまわしにしますが、
賃貸物件を所有していれば、銀行は売却を催促してきます。
しかし、収益を上げている賃貸物件を売却すると、
その後の資金不足を引き起こす可能性があります。
ただでさえ苦しい状況で、確実な収入であるその家賃がなくなるのです。
考えてみてください!
賃貸物件を売却し、借入金の返済に充当しても残債が残り
(借入金が不動産の時価を上回る場合)、以降の返済額はなんら変わりません。
収益物件を手放すことにより、いままで以上に返済が苦しくなります。
銀行は不動産を売却するにあたり、一定期間は返済を考慮してくれますが、
その期間を過ぎればいままで以上に資金が苦しくなるのが普通です。
(田中)